「卒原発」提唱に思う

 福島第一原子力発電所の事故以来、原子力発電に対する異論の声が拡大を増すなか、政府の考えも20年後には原子力発電への依存を限りなくゼロになることを目指しております。我が山形県も、吉村県知事が「卒原発」と全国知事会で提唱を致しました。内容は、徐々に原発を減らし、自然エネルギー自給に転換していこうというものです。非常に良い考えですが、可能性として決定打に欠ける思いも致します。自然エネルギーは風力・水力・太陽光・バイオマスなどがありますが、これらを総合しても、現在の日本の総電力の1%ほどしか担っておりません。そのため、導入は限りなく難しく、机上の空論とならないよう、知事には説明責任があります。
先日、単独で酒田北港のサミットウインドパワー株式会社酒田営業所を視察して参りました。同所は風力発電8基を持ち、約一万一千世帯(酒田市の3割)の電力を賄っています。発電機は風速4㍍から稼動し、最大25㍍まで稼働し、同発電所の運転により、原油換算で年間約1万キロリットル相当の削減、温室効果ガスとされる二酸化炭素も排出しません。
同所と同じ敷地内には酒田共同火力発電所があり、サミットウインドパワーは、同火力発電所の職員が出向で管理を行っております。火力発電所は東北電力の子会社で、45万キロワットアワーの出力で山形県のほぼ半分の電力需要を賄っております。主燃料は中国やオーストラリア、インドネシアから輸入する石炭を使用。3月11日の震災時にも影響なく稼働していたとのことです。
電気は私たちの生活に無くてはならないもの。自然エネルギーは環境にも良く素晴らしいものです。しかし、世帯全体を賄えるような体制はまだまだ不十分です。山形県でも今後のエネルギー確保に今から積極的に動いていかなければなりません。また、市町村単位での自然エネルギー整備も、議論していく時期です。

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