親水公園構想の復活を

 天童市を流れる河川群は流域住民の農業や暮らしに潤いを与え、やがて最上川へ合流し、海へと渡ります。一方、豪雨の際に氾濫する恐れのある川もあり、危険箇所はコンクリート護岸や盛土などで対応してきましたが、未だ不十分であります。現在も蔵増地内で組織する「水害を考える会(結城助一会長)」から治水の要望を頂いております。昨今の豪雨でも田畑に氾濫するなど蔵増地内に住む市民の方には不安が残ります。一方、都市化が進む中で自然と触れ合う機会を提供する“親水”にも注目が集まっています。天童市中央を流れる「倉津川」で、“治水”と“親水”について考えました。

蔵増地内を流れる倉津川は、合流する最上川より水位が高いことと、大雨になると高野辺水門を閉めることから氾濫が起きてしまいます。これまで何度か氾濫を起こし、田畑に水が被っております。さらに、近辺には集落が存在するため早急な対策が必要でした。そこで、県に要請したところ、第一の対応として水門周辺の盛土を昨年11月から開始、12月当初に完成しました=写真。まだ不十分ではありますが、一定の成果があるものと感じております。今後も地区の皆様から情報をいただき、注視していきたいと思います。このような危険箇所はまだまだ存在しております。ぜひ、情報をお寄せ頂きたいと思います。

市の中央に人が集まる公園を

河川の治水と同時に、親水性のある整備も考えなければなりません。私が着目したのは、天童市中央を流れる倉津川です。都市化が進む一方で、川自体がコンクリート護岸になり、自然の面影はありません。この水面を眺めてどんなことを思いますでしょうか?橋を渡り歩く際に見慣れた光景ですが、あらためて観察してみると、寂寞とした気持ちになります。私は長年、この倉津川が市民の憩いの場になりえないものか?と考えておりました。さらに天童市役所前にある中央公園は、人の集いが途絶え、公園の保守だけ行われている状況です。この中央公園と、倉津川を活かした憩いの空間は、遡ること16年前、平成8年に国の河川再生事業の一環で、県がこの構想の素案をまとめていました。
中央公園から倉津川へ下ると、生き物の生息する小川に遊歩道が続きます。休憩できるテラスがあり、見上げれば枝垂れ桜の並木。夜になると辺りはライトアップで幻想的に。階段を上り中央公園に向かうと、子供たちが集う遊具…。そして芋煮会が楽しめるスペース。景観創造への寄与はもちろん、このような水場形成は、校外学習の生き物の観察や放流、川遊びなど体験スポットとして教育・文化的な側面から見ても非常に重要です。さらに、倉津川と中央公園の一体化を図ることで、親水性が相乗し、それぞれの魅力が増すものと考えております。倉津川には小水力発電、中央公園には、もしものときの調整池を設置。双方の利点を活かした整備で、河川の魅力を保全します。
親水公園といえば、昨年から整備の始まった舞鶴山麓の愛宕沼周辺の公園整備が挙げられます。愛宕沼の水際を埋め立て、散策道を設置、路肩には桜を植樹する計画で、来年度末に完成予定です。舞鶴山全体の景観をリニューアルさせ、憩いの場の創出と誘客につなげようとするものです。
しかし、私が提唱する流れる川と既存の公園の組み合わせは、愛宕沼周辺の親水空間整備とは視点が違います。天童市の中央にあるからこそ親しむ機会が増し、天童市の景観をより美しく演出します。街の中心に人が集まることで新たな魅力・ドラマも生まれるでしょう。そのような場を既存の施設を使って、効果的に創出していかなければなりません。

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