被災地と設計労務単価を同水準に

 ▽森谷仙一郎 宮城県では「復興特需」という形で、公共事業が盛んだが、山形県の建設業界は請負金額ベースでマイナス9・6%と受注額が減少している。被災地では復興工事に携わる建設作業員の人件費が高騰しており、工事単価も20%ほど高くなっている。被災地の入札制度には地域要件などの障壁があり、山形県の建設業者がなかなか参入できない状態だ。国土交通省は、宮城・岩手・福島の公共工事設計労務単価を引き上げたが、吉村知事と渋谷山形県建設業界会長も東北6県を同水準の設計労務単価にするよう要望してくれた。
現在の山形県の状況からすれば、建設作業員だけが被災地に流れ、山形県の工事に影響が出ることも懸念される。さらに、東京を中心とした中央の建設会社が参入している中で本来の東北復興になるのか大いに疑問である。今後の県の対応をお聞きしたい。
▽県土整備部長 復旧・復興工事の発注が本格化する中で、被災3県の建設技術者・作業員の不足、労務費の急激な上昇などによる入札不調が多発したことから、国土交通省では施工確保対策として、被災3県における設計労務単価の引き上げや、被災地とそれ以外の建設業者で自主結成する復興JV制度の創設などを対策として打ち出した。
本県としては被災地に作業員などが流出することにより、県内の公共工事等に支障が生じないよう留意する一方、被災地に隣接する県として、被災地と気持ちをひとつにして支援を行なっていく必要がある。
労務費については、国は、被災地の隣県においても臨時的に調査を行い、適時、設計労務単価を是正していくこととしたが、人員不足により本県公共工事への支障を生じさせないために、引き続き、被災地の労務費との格差が生じないような設計労務単価の引き上げを求めていく。
また、被災地支援については、新たな施工確保対策が打ち出された中で、復興JV制度への県内建設業者の参加を促すとともに、同制度の適用工事の確保や、適切な地域要件の拡大について、国や東北6県等で情報や意見交換を行いながら、広域連携による持続的な被災地支援が進むよう取り組んでいく。

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