村山地域 鳥獣被害が拡大

 近年、天童、山形、東根市内において鳥獣被害が深刻になっております。特に奥羽山脈沿いの集落には毎日のように猿が現れ、農産物に被害が出ております。果樹をはじめ、野菜、稲作などの被害も多くなってきております。また、畑の農作業小屋にも入り、いたずらをしている事案もありました。被害が多くなってきたのは5、6年前ほどからと記憶しております。被害額は果樹を中心に天童市内では6000万円を超える報告があります。山形県村山総合支庁管内の被害総額は6億7000万円。これは県内の約83%を占める割合であり、大半が村山管内という実態です。これだけの被害の要因は、やはり山の荒廃にあります。猿、クマ、猪などの獣が、食べ物がなくなり里へ下り、おいしい果樹に味を覚え、食い荒らす結果になってしまいました。さらに、被害を止めることができなかったため山里の畑が放任園地になってしまったという悪循環もありました。畑と山林の垣根が短くなっているのです。農家の皆様からは「早く駆除してほしい」との切実な要望を頂いております。

●「被害が減った。もっと増やして」
特に近年被害が多いのが猿の被害です。集団で出没してくるので恐ろしささえ感じます。果樹の被害は特に多く、被害額も群を抜き、農家の皆様の悲痛な思いが届けられております。さらに、民家に下りてくるなかで、人への危害も懸念されます。県と天童市でも鳥獣被害対策事業に積極的に取り組んでおります。内容は、対策協議会に対する支援、電気柵設置、猿接近警戒システム設置などの施策です。さらに、猿、クマなどの捕獲に対する報奨金も支払っております。今年度は猿5000円、クマは10000円を支払っております。
米沢市では今年度より犬が猿を山へ追い上げる「モンキードック」を取り入れたと聞き、10月11日、現地まで単独視察に赴きました。
モンキードック作戦は、事前に捕獲された猿に、発信機のついた首輪を付け、電波をキャッチしながら猿の群れの動向を探り、山に追い上げる手法です。シェパードと一緒に行動する追い払い隊員の遠藤さんは常に犬と一緒の生活を心がけているそうです。
私が伺ったときも、電波をキャッチし追いかける場面に遭遇しました。私には人間1人と犬1頭で、地道な手法なのでどの程度の効果なのかと疑いましたが、地元の声を聞いて驚きました。「毎年、猿から畑の野菜を荒らされていたが、今年から被害がなく、猿もこない」とのこと。そのお宅の奥さんから帰り際に「もっと犬を増やして下さい」と声をかけられました。この手法は園地のポイントだけではなく、広い面的に効果があるということです。
今後の課題として、隊員は遠藤さん1人、訓練されたシェパードは1頭と限りがあります。早期の中で後継者と賛同者を育て、増やすことが重要です。訓練された犬は訓練士仲間より相談はできるが、犬と一緒に行動する隊員がなかなか難しいとの事です。
早速、米沢で得たこの有益な被害対処法を天童市農林課に報告・相談しました。その結果、農林関係者と生活環境関係で米沢市に視察研修を行うとしました。実際の視察で、その高い効果を実感していただき、天童市の猿被害対策に活かして頂きたいと思います。

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