東日本大震災・避難先で生活基盤を形成

若い世代「戻りたくない」
東日本大震災から2年9カ月が経過しました。未だ山形県に6500人を超える方が避難しています。震災直後の時には13000人の方が避難されていました。天童市には震災直後750人、そのなかで現在は372人の方が借り上げ制度等を利用して住んでおります。
避難住民の方に対して行った聞き取り調査(アンケート)を見ると、「震災前に住んでいた地域へ戻りたい」と答えた人が減少傾向にあります。年齢の若い方ほど戻らないとの答えでした。「家を直すのが大変」、「水も飲みたくない」、「子どもを安全な場所で育てたい」などの声のほかに「現在の避難場所で生活基盤を形成できた」という答えもありました。
天童市に避難されている方が一番多いのは福島県南相馬市の皆様です。11月14日に南相馬市役所を訪れ、災害を教訓とした危機管理の観点から意見交換を行いました。

「市内から若い人たちがいなくなった」

東京電力第一原子力発電所の事故以降、南相馬市から全国各地に避難された方々のなかで、若い人たちが戻ってきません。お年寄りの方は南相馬に徐々に戻りつつありますが、小さな子どもを持つ若い世代は避難先に残っている状況です。現在も、若い世代の人口流出が起きています。やはり、除染が進まない環境での子育てに不安があることや、安定した職が少ないことなどが理由として挙げられます。避難先で働き口を見つけ、新たな生活を始めた家庭もありますが、働き手の旦那さんが南相馬市に残り、母子が県外などへ避難されているケースも多いです。お年寄りが多く残る街で、将来、様々なサービスの担い手減少も懸念されます。

人口減少で経済状況も深刻

人口の大きな流出に伴い、経済も激変しました。震災の年の9月の売り上げを100とした場合、平成24年9月の売り上げは建設・土木業は復興関係予算もあり40%増。しかし、小売業は20%減、卸売業・サービス業は40%減と厳しい状況。
また、雇用はすべての業種で不足しているとのことでした。大手スーパーでは求人を募っても求職者がおらず、製造業でも人員が足りずに事業再開ができない工場が多数あるとのことでした。驚いたのはコンビニやファミレスの時給が大幅に上がっていることでした。通常750円〜1000円の相場が900円〜1300円まで上昇しています。人手不足は深刻ですが、担い手がいない以上、このような状況が長引く恐れがあります。

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