セシウム牛問題 畜産農家に悲鳴

桜井部長に話を聞く(天童市農協和牛部会) 高濃度の放射性セシウムを含んだ稲わらが肉牛に与えられていた問題で、牛肉の市場価格が大幅に下落しました。7月19日の競りではA5ランクの牛肉でも通常の平均価格が一気に25%も下落。畜産農家からは「例を見ない低価格」と悲鳴と不満が噴出しました。「今の状態では1頭あたり、約40万円の赤字で取引される」。
天童市農協畜産部和牛部会の桜井政登部長は「平成20年には1頭約100万円の値段がついたが、年々、値段が下がっている」。ここ数年はリーマンショックによる景気低迷、BSE、ユッケ問題、震災影響の自粛ムード、そして今回のセシウム汚染の問題が追い打ちをかけました。畜産農家を取り巻く環境は悪化するばかり。A5ランクの牛肉で1㎏2300円が870円の時もありました。精肉店、飲食店にも不安が拡大しています。「牛肉離れと買い控えが進まないか」、「今後の山形ブランドに悪影響」などと懸念が募ります。
7月25・29日の両日、県食肉公社の競りは中止。県は放射性セシウムを給与した疑いのある牛の全頭検査を7月25日から全国に先駆け実施しました。検査費用1頭約2万円は県で全額負担し、問題がないとされた場合には「安全証明書」を発行しました。
全頭検査後の8月1日、県食肉公社は競りを再開。注目が集まった枝肉1㎏の平均価格は約2000円でした。これは、昨年同時期と同様で、稲わら問題発覚後に比べると大幅な持ち直しと言えます。
安全証明書が添付されたことで、県外のバイヤーも「安心して購入できる」とのことでした。さらに、他県より検査・証明書の発行を早急に行ったことが奏功し、県産牛肉の安全性がPRされました。
スピード感のある手立てがいかに大切か、私も農林水産常任委員長として積極的な行動をしているところです。8月1日には国に対する緊急要望書を提出しました。内容は全頭検査費用の負担、風評被害を含めた損害賠償、被害農家の資金繰り対応、稲わらの全量検査、汚染牛の糞尿処理費用負担などです。市場価格は一旦持ち直したものの今後を見据えた活動が重要です。
生産農家の皆様は何も非がありません。皆様のご意見を存分に訴えて参ります。

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